アンナ・カリーナ:ヌーヴェル・ヴァーグのトップ女優でゴダールと離婚

1976年に公開されたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督「シナのルーレット」に出演中のアンナ・カリーナ人名辞典
この記事は約4分で読めます。

アンナ・カリーナ

アンナ・カリーナ(Anna Karina)は1940年9月22日にデンマークのコペンハーゲンに生まれた女優です。幼い頃から女優を志望しダンスと絵画を学びました。フランス語、デンマーク語、英語、スウェーデン語、イタリア語の5カ国語に堪能です。

パリへ

18歳の時にコペンハーゲンの撮影所で短編映画に出演。バスティーユ地区で小さな部屋を借り、貧しかったために演劇学校コンセルヴァトワールに通えまえず断念。

しかし、コペンハーゲンでの作品がカンヌ映画祭で受賞し、自信をもってパリに出ました。さっそくパリの街を歩いている時に写真家の目に留まり、雑誌のカヴァー・ガールを務めるようになりました。石鹸のコマーシャルにも出演しています。

ゴダール作品へ:ヌーヴェル・ヴァーグのトップ女優へ

その頃、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手として脚光を浴びていたジャンリュック・ゴダール監督の目にとまりました。映画出演を勧められ1960年に同監督の「小さな兵隊」で映画デビューし、1961年3月1日になんとゴダールと結婚しました。その前後に女優名アンナ・カリーナをガブリエル・シャネルに付けてらいます。

以後、彼の作品を中心に多くの映画に出演し、自由奔放で本能に従って行動する新タイプのヒロイン像を確立しました。ゴダール風にいえば《女性心理の不条理を体現した女優》です。「ヌーベル・バーグの女王」と言われる所以です。1961年の「女は女である」でベルリン映画祭女優賞を受賞。

ゴダール「女は女である」1960年

une femme est une femme

1961年に公開されたジャン=リュック・ゴダール監督「女は女である」のアンナ・カリーナ ©1960 UNIDEX / UGC DAI / EURO ENTERNATIONAL FILMS (ROME)

アンナ・カリーナが出演したゴダール映画で私が最も印象に残っている作品は「女は女である」です。カラフルな映像にカラフルな衣装が重ねられています。テーマ・カラーは赤色と青色かと。この映画のデザイナーはジャクリーヌ・モロー(Jacqueline Moreau)。

ややマニアックな観点からこの映画を分析した記事「ゴダール「女は女である」:分断された映画に帰結のある珍しい場面」もご覧ください。

ジャクリーヌ・モローはカトリーヌ・ドヌーヴと姉フランソワーズ・ドルレアックが共演した映画「ロシュフォールの恋人たち」で衣装デザインをマリー・クロード・フーケと共同で担当したデザイナーです。

このポスターを飾るカフェがあります。姉妹サイトに「喫茶 ラ・マドラグ:la madrague インスタ遠慮でにぎわう」という日記内の「たくさんの本と大きな映画ポスター」に書いています。

ヌーヴェル・ヴァーグのトップ女優へ

アンナがヌーヴェル・ヴァーグのトップ女優へ登りつめたのはゴダールとの結婚もさることながら、彼女自身の特徴にも理由があります。

彼女はフランス映画史上、全く新しいタイプの女優でした。彼女は衝動的で分裂的です。さらに自己破壊的な個性をもっていました。

1960年前後の世界は文化や文明の価値を疑っていた時代ですから、彼女の破壊的で破滅的な演技力や役柄はピッタリだったのです。また彼女の不安定さは同時代の不安定さや不条理と重なりました。

ジャック・ペランとの恋

俳優ジャック・ペランと恋に落ちて1965年1月にゴダールと離婚しました。その後、ゴダールは出演を継続してくれるよう依頼し、アンナも受諾しました。つまり監督と女優としてのコンビは続きました。

ゴダール作品の出演リスト

結局アンナはゴダール監督の作品のうち、1960年「小さな兵隊」、1961年「女は女である」、1962年「女と男のいる舗道」、1964年「はなればなれに」、1965年「未来展望、または紀元2000年」・「アルファヴィル」・「気狂いピエロ」、1966年~1967年「メイド・イン・USA」に出演しました。

監督業へ

1973年の「ヴィヴル・アンサンブル」で監督業に進出しました。この作品はカリーナのオリジナル・シナリオによる作品で、カンヌ映画祭の批評家週間に選ばれました。故フォー監督からも褒められたそうです。

その後、ピエール・アーブルやダニエル・ジョルジュ・デュヴァルと結婚・離婚を繰り返し、1982年にデニス・ベリーと4回目の結婚をしました。この頃、しばらくロサンゼルスに住んでいました。

2005年のモントリオール国際映画祭で審査員を務めました。

BBC Four - Je t'aime: The Story of French Song with Petula Clark, Lovers of the French form - Anna Karina
Find out who'll be speaking alongside Petula Clark about their love of French chanson.

関連リンク

コメント 質問や感想をお寄せください

タイトルとURLをコピーしました